お車を乗っている方はご存じですが、ヘッドレストとは座席に設ける背もたれの上部の枕状の部分で、「頭が後ろへ倒れるのを抑止する装置」なのです。
なぜこの話をするのかというと自動ブレーキシステムが普及しだしても、まだまだ装備していない車の方が多いですし、何よりむち打ちになり苦しんでる方がおられるので、その防御策としてヘッドレストの話をしたいと思います。
ヘッドレストの役割
ヘッドレストは字の通り休息を意味するrestがはいっているので、ただ単に枕のように勘違いしますが、「頭部後傾抑止装置」という事を覚えておかなくてはなりません。つまり頭が後ろに倒れるのを防ぐものであるという事です。
ではヘッドレストの正しい使い方はどんなものでしょう。
ヘッドレストの正しい位置
ヘッドレストの位置において、最も大切なのは高さの調整です。追突時に頭部を受け止める事が重要なのですから、頭を後ろに傾けてみて、ヘッドレストの上部に乗り上げてしまうような高さ設定ではダメです。
確実に頭部をホールドしてくれる高さに調整しましょう。
では、なぜヘッドレストをしなくてはならないのでしょうか。
交通事故で一番多いのが追突事故
今テレビをつければ毎日のように追突事故の映像が流れます。追突事故は人身事故全体の30%余りを占める事故の中でも最多のものです。
ということは、いつどこで事故になるかわからないということです。なのでヘッドレストを正しく使う事が重要になってきます。
ヘッドレストが正しく使われてないとどのような事が起こるのでしょうか。
ヘッドレストでむち打ちを防ぐ事も
むち打ちとは
追突事故では進行方向、つまり前後の方向に急激なG(重力)がかかります。
頭はボーリングの玉ほどの重さがありますから、頭部がむちのように前後に大きく動き、首の組織を損傷します。 この頸部の損傷がむち打ち症です。
むち打ちでなる症状
事故後は頭痛、肩こり、手足のしびれ、めまい、耳鳴りなどの症状が表れます。また症状がすぐにでない事もあります。
何年にもわたって痛みや体調不良に悩まされることがあります。実際現場にもそういう方はおられます。
さいごに
当院にも過去に事故に遭われ、その症状が長引いているという方も来られます。
その時にヘッドレストが正しい位置にあれば、そこまでの症状になってなかったかもしれません。
そしてこれはご自身だけでなく、助手席に乗っている大切な方にも指摘してあげてください。
今はどこでどのように事故に巻き込まれるか分かりません。遭った時のリスクを少しでも減らせるようにする必要が我々運転者にはあります。
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